タミフル特許




鳥インフルエンザのヒトへの感染拡大で、新型のインフルエンザウイルスが大流行するのではないかといわれています。日本でも、最大60万人程度の死者が出るものと想定されています。

その新型インフルエンザのための薬のひとつに「タミフル」(登録商標)があります。政府は、将来の新型インフルエンザ感染拡大に備えて、この「タミフル」を2500万人分という膨大な量を備蓄する予定です。

タミフルの副作用で異常行動死したとか、各国の買占めで品薄状態だとか、話題の絶えない「タミフル」ですが、その基本特許について調べてみました。情報が誤っていたら申し訳ありません。

「タミフル」は、製造・販売をスイスの製薬会社「ロシュ」が行っており、日本では「中外製薬」が輸入販売を行っています。しかし、その研究・開発は「ギリアード・サイエンシーズ」というアメリカのバイオ企業が行っています。

「タミフル」の有効成分は、「リン酸オセルタミビル」という化合物です。特許庁IPDLで調べてみると、タミフル特許は、

「特許第3300365号」

最先の優先日:1995.2.27

出願日:1996.2.26

です。PCT出願(PCT/US96/02882)から日本に移行して登録になっています。

出願日が1996年2月26日ですので、権利期間満了の日が2016年2月26日となります。なお、存続期間の延長登録出願がされているため(出願番号:2004-700062)、最大5年間、存続期間が延長される可能性があります。

請求項8にリン酸オセルタミビルが、請求項16にインフルエンザ感染の処置・予防がクレームされています。

リン酸オセルタミビルは、ノイラミニダーゼ阻害剤であるため、ウイルスを直接的に不活性化する作用はなく、単にウイルスの増殖を抑える作用があるにとどまります。なので、ウイルスに感染しても体内で増殖する前に服用する必要があり、しかも継続的に服用し続けなければなりません。そういった話を聞いていると、タミフルを服用しても根本的な解決にはならないような気がします。しかも、2500万人分の備蓄なんてすぐになくなりそうですね。

日本には、公共の利益のために必要な場合は、特許権者などに対して通常実施権の許諾のための協議を求めることができる制度があります。この場合、特許権者が反対しても、経済産業大臣の裁定により通常実施権が認められます(特許法第93条)。特許庁の経過情報を見ると、ロシュはいくつかの会社に通常実施件を許諾しているようですが、本当に必要な薬なら、上のような公共の利益のための通常実施権制度を盾に、もっと多くの製薬メーカーに特許発明を実施させてタミフルの供給量を多くし、値段の高騰を抑制する必要があるかもしれません。


なお、余談ですが、「タミフル」の登録商標は、

「商標登録第4376708号」

出願日:1999.5.25

権利者:エフ・ホフマン-ラ ロシユ アーゲー

指定商品:抗ウィルス薬剤

となっています。

「リン酸オセルタミビル(OSELTAMIVIR)」と「インフルエンザ(FLU)」を組み合わせて作ったのでしょうね。


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