如何様インパクト・ファクター

アクセスカウンタ

zoom RSS 個人発明家の本人出願

<<   作成日時 : 2012/05/02 07:03  

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0




以前、中小企業診断士の活動の一環として、個人の方の新商品開発を手伝ったことがあります。

新商品開発の元になるのは、とある食品を製造する際に出る廃棄物を使った粉末状の食材です。
本来、そのまま捨てられる廃棄物を有効活用し、かつ栄養面においても優れた食材で、環境保護と健康向上を両立させた画期的なものです。

私達のミッションは、その食材を一般に普及させるべく、新たな商品や使い方などを検討することでした。


その技術を開発された方(以下、Aさん)は、年配の家庭の主婦で、従業員もおらず一人で食材の製造技術の開発から実際の製造、販売まで行なっています。
Aさんはなかなか精力的に活動される方で、その年齢の方には珍しくFACEBOOKなどソーシャルネットワークも積極的に活用されています。

Aさんは、その食材の製造技術について特許を取得しています。
その特許は、代理人を使わずにAさんが自分で出願(本人出願)し、中間処理なども自分で行なって取得されています。

企業に努めていたわけでもなく、ずっと専業主婦をされていた方なので、過去に特許出願をした経験などまったくありません。
それでも、自ら明細書等の出願書類を作成し、権利取得までこぎつけたのはすごいことだと思いました。

      ・
      ・
      ・

私もその特許公報を見たのですが、これまで出願経験のない家庭の主婦が書いたとは思えないほどの質の高さでした。
特許請求の範囲もある程度しっかり書けているし、実施形態でも成分や適用例、補助成分など複数の例示を列挙しているし、最適な数値範囲とその利点なども記載しているし、実施例も漏れがないようにいくつものパターンを記載していました。
多少の問題点はありますが、下手な弁理士が書いたものよりも質が高いのではないかと思えるくらいの内容でした。

Aさんに、出願書類をどうやって自分で作成したのか聞いたところ、
他人が書いたいくつかの明細書等を参考にしながら、
公的機関などの無料相談所で適宜アドバイスを受けて作成したとのことでした。

Aさんは家庭の主婦で資金もあまりなく、弁理士に報酬を払って代理をお願いすることができなかったそうです。
そのため、無料相談所を活用し、先行技術調査をしてもらったり、自分の書いた明細書のチェックをしてもらったりと、何度もアドバイスを受けたそうです。

まあ、無料相談とはいえ、あまり専門的なアドバイスになると、別料金として報酬が発生する場合もありますので、どこまで突っ込んだアドバイスを求めることができるかわかりません。
Aさんのアドバイザはなかなか良心的な方だったようで、そのような方に出会えたという点でAさんは運が良かったといえるかもしれません。

そういった点から、本人出願の場合は他力本願というかあまりアドバイザに頼るのではなく、Aさんのように例えば他人の書いた明細書などを参考にしてある程度自力で自分の発明を文書にすることが大切です。

我々弁理士も、初心者のころは他人の明細書等を参考にしながら出願書類の作成の仕方を勉強しているのですから。

      ・
      ・
      ・

一般的に個人発明家というと自分の発明に対して熱い情熱をもっている人が多いのですが、本人出願の明細書等を見ると、その情熱ばかりが先走って本人の希望を一方的に書いたものが多く、特許庁の要求する書き方に合ったものは少ない場合が多いです。その内容は、ともすれば、いわゆる「電波系」の明細書になりがちです。
そして、特許庁から拒絶理由通知が来て、慌てて弁理士に相談に行き、その弁理士からさじを投げられるというパターンが多いでしょう。


特許は情熱だけで取得できるわけではなく、特許庁の要求する条件(特許要件)に合致して初めて取得できます。
本人出願で特許取得を目指すのであれば、Aさんのように、他人が書いた質の良い明細書等を参考にし、必要に応じて専門家のアドバイスを受けながら自分の発明を冷静かつ客観的に文章化することが重要でしょう。

      ・
      ・
      ・

連休後半戦突入ですね。私はこれから台湾へ旅行に行ってきます。















テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
個人発明家の本人出願 如何様インパクト・ファクター/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる